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NCルータを活用する際に知っておきたい知識が「座標」です。X軸・Y軸・Z軸の3つで表されるもので、NCルータの制御をするために必要となります。また座標の種類についての知識も備えておきたいものです。
そこでここでは、NCルータの座標について解説します。用いられる座標についての概要と種類についてご紹介しますので、NCルータ導入を検討しているならぜひ参考にしてください。
NCルータに用いる座標とは、X軸・Y軸・Z軸で表される直交座標系のことです。NCプログラミングで用いられるもので、もし原点に立っていたとしたら、X軸は左右方向に向かい、Y軸は前後方向に向かいます。そしてZ軸はワークの上下方向に向かう座標です。つまりX軸とY軸は平面であり、Z軸は立体方向に向かうものだと言えます。
基本となるのはX軸・Y軸・Z軸の3つですが、設備の中にはさらに「回転軸」を加えて、座標を4つと設定していることもあります。
機械座標とはNCルータが持っている座標のことで、オペレーターではなく機械が中心とされます。機械の原点が座標0となり、たとえ機械を別の場所に移動させても変化することはありません。また座標を変えることもできず、機械は機械座標を基準と考えて稼働しています。
ワーク座標は機械座標とは違い、オペレーターが設定する原点のことです。NCルータは基本的に機械座標で稼働しますが、プログラミングによってワーク座標を設定して、機械の座標を変えることもできます。ワーク座標を設定すると、機械は指示された座標を「0」として動くようになる仕組みです。
そのため「仮想座標」と呼ばれることもあります。NCルータは機械座標で稼働しますが、ワーク座標の設定によって仮想的に座標を変化させることができるためです。
ワーク座標や機械座標は絶対座標です。原点からの位置を表すため移動することはなく、「いつでも」その位置を基準とします。それに対して相対座標は「相対的」です。示している位置から移動させる量を指示できます。たとえば絶対座標であれば「80まで移動する」という結果が出ますが、相対座標であれば「80の感覚を移動する」となります。
相対座標はオペレーターが設定できます。利用されるのは確認のときが多く、実際の加工の際には使われないことが多いでしょう。
NCルータを使いこなすためには、「座標」について知っておかなければなりません。座標はNCプログラミングをする上で必要となる知識であるためです。
座標にはX軸・Y軸・Z軸の3つがあり、さらに機械座標・ワーク座標・相対座標の3種類の座標の違いについて理解しておくことも大切です。今回の記事を参考にして、NCルータの活用方法を知っておいてください。
また当サイトでは座標以外にも、NCルータを導入する際に知っておきたい基礎知識をまとめてご紹介しています。導入に際して役立つ情報をまとめましたので、ぜひ以下のページもご覧になってください。
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