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5G通信の普及に伴い、基地局やアンテナなどのインフラ設備の整備が高まっています。これらの設備には、電波透過性に優れた樹脂素材を用いた部品が不可欠です。本記事では、5G通信インフラにおける切削加工の役割や、適した加工機の選び方を解説します。
第5世代移動通信システムが各地で展開される中、基地局をはじめとする関連設備には従来とは異なる厳しい性能が求められています。とくに高周波帯の電波を利用する性質上、信号の減衰を防ぐための電波透過性が非常に重要となります。さらに、屋外に設置されるケースが多いため、風雨や直射日光、温度変化に耐えうる高い耐候性や堅牢性も欠かせません。これらの条件を満たす特殊な形状や素材を正確に形作る手段として、精緻な加工技術が大きな役割を果たしているといえます。
通信インフラ網を支える具体的な部品としては、外部の衝撃からアンテナ本体を保護するレドーム(アンテナカバー)や、通信機器を一部収納する筐体が挙げられます。5G通信ではミリ波帯向けの小型基地局が多数設置される一方で、複数の周波数帯に対応した複合アンテナなどではカバー類が大型化するケースも存在します。こうした多様なサイズや複雑な曲面を持つ部品を製造する際、金型を必要とせずに設計変更へ柔軟に対応できる切削加工は、多品種少量生産や試作開発の現場で重宝されています。
アンテナを覆うカバーの素材選びにおいて、特定の部位に樹脂が採用される背景には、電波の通り抜けやすさが深く関係しています。代表的な材料として知られるポリカーボネート(PC)は、優れた電波透過性を持ちながら、ガラスをはるかに凌ぐ高い耐衝撃性を備えているのが特徴です。また、繊維強化プラスチック(FRP)も軽量でありながら機械的強度が高く、屋外インフラ設備向けの素材として広く活用されています。それぞれの特性を深く理解したうえで、設置環境に合わせた加工技術を選択することが大切です。
筐体の内部構造や放熱部には金属が使われるものの、アンテナ周辺のカバーにおいて金属は電波を反射・遮蔽してしまうため、部分的に樹脂素材を用いる設計が求められます。電波透過性を確保するための厚みのある立体的な樹脂部品は、薄い金属板を曲げる板金加工の技術では対応が困難です。量産工程では射出成形などが用いられますが、大型の樹脂パーツを金型で製作しようとすると莫大な初期費用がかかるため、試作や小ロット生産においては樹脂を直接削り出せる切削加工が広く採用されています。
数ある工作機械の中でも、大型のポリカーボネートやFRP製アンテナカバーの多品種少量生産において高い適性を示すのがNCルータです。主軸が高速で回転するNCルータは、マシニングセンタ等と比較して広範囲の加工エリアを確保しやすいため、大面積の樹脂板材から目的の形状を効率よく削り出す作業に向いています。プログラム制御によって複雑な3次元曲面も滑らかに仕上げることが可能であり、板金加工では難しい自由度の高いデザインや、通信インフラに欠かせない精巧な樹脂部品の安定供給を力強くサポートします。
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