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手動ではできない加工もこなせるNCルータ。その加工の指示に密接に関わっているのがCAMです。CAMによって、読み込んだ製図がプログラムされ、実際に機械の動作へ指令が伝わっていくイメージです。
CAMは実際の工作機器と同じくらい重要な部分といえるでしょう。ここでは、CAMについて、また、似ている言葉で誤解されやすい「CAD」との違いについてまとめました。
CAMは「Computer Aided Manufacturing」の頭文字をとった言葉で、日本語で「コンピュータ支援製造」を意味します。CADで作られた図面を参考に、実際に工作するのに必要なプログラムなどを作成する役割があります。ちなみに読み方は「キャム」です。
「CAD」と「CAM」をまとめた「CADCAM」という一体化しているツールもしばしば見られます。
CAMとCAD。名前は似ていますが、それぞれ別の役割があります。
CADは「Computer Aided Design」の略で、設計を支援するのが主な役割です。コンピュータを使って設計・製図を可能にします。平面図と3Dどちらのバージョンもあり、建築から配管、服飾デザインにいたるまでさまざまな業界で使われています。
一方「CAM」は、CADで作成したデータをもとに必要なNCプログラムを作成するツールです。
かんたんにまとめると、CADは製図、CAMは工作機械の動きを指示する、といった言い方もできます。CADは設計の工程で使われ、CAMは実際の製造の段階で使用されます。
NCルータの操作や動作の指示をするNCデータ。これにより機械の制御ができ、指定した動作が可能になります。このNCデータ作成に必要なのがCAMです。
デザインの部分を担うのがCADで、CADによって生成されたデータを実際に機械が動作するプログラムとして起こすのがCAMです。
CADやその他の方法で作成した図を手作業で入力する場合、ヒューマンエラーが起こる可能性があります。また、作業時間も膨大なものになるでしょう。
CAMを利用すれば、情報を読み取り加工プログラムを自動で作成できるので、自動化やリソースの削減に期待できます。
NCルータにおける司令塔のような部分を担うのがCAMです。より正確かつスピーディーな作業を実現するためには、CAMは重要な役割をはたすといっても過言ではないでしょう。
NCルータの導入を検討している方は、CAMの性能や互換性なども念頭においてチェックしてみてください。
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