切削加工機メディア~切削ナビ~
公開日: |更新日:
NCルータの活用方法のひとつに「アール加工」があります。アール加工とは角を丸くする加工のことで、製品の品質を高めるために有効な方法です。
そこでここでは、NCルータによるアール加工について解説します。加工を施すメリットとデメリット、そして実際の加工事例も掲載しますのでぜひ参考にしてください。
「アール加工」とは角を丸くする加工のことです。たとえば机の角を丸く加工することなどが該当します。「R」とはインテリア・建築業界用語で丸みのことを表し、たとえば「R5」であれば角にぴたりと接する◯の半径が5mmであることを表します。
アール加工を施す方法にはNCルータでの加工や曲げ加工、集成材加工、ベニヤ加工などがあります。
NCルータ加工では比較的厚みのある木材も加工できますが、ベニヤ加工では薄くなり、強度もそれほど高くありません。それぞれの加工方法ごとに特徴や適した木材が変わるため、適材適所で使いたいものです。
たとえばテーブルの角にアール加工を施すと、角に頭を打って怪我をするリスクが軽減されます。また丸みを帯びたデザインは柔らかな印象を与えるため、製品のデザイン性を高められることもメリットです。
アール加工をすると加工の工程がひとつ増えるため、通常よりもコストがかかります。また工程が増えることから納期が遅くなるデメリットもあり、低コスト・短納期で依頼したい方の場合にはデメリットが多く感じられるかもしれません。
接客用パーテーションを製作するにあたって、100mm厚の木材に400Rのアール加工した事例です。
通常であればNCルータでの加工は、45mm程度までしかできません。加工する木材はヒノキ材です。NCルータの回転数や切削する角度の検討・調整を重ねたところ、100m厚の木材でもアール加工を施すことができました。
竹集成材にアール加工を施した事例です。竹は木材よりも重量があり、抵抗が大きいため加工が難しくなるものの、穴あけ加工も含めてアール加工に成功しました。
製品にアール加工を施すと鋭い角がなくなり、製品で怪我をするリスクを軽減できたり、デザイン性が高まったりするメリットがあります。コストが高くなり納期が遅くなるデメリットもありますが、製品の品質を高めるには有効な方法です。
当サイトではNCルータの導入を検討しているときに役立つ基礎知識について、まとめてご紹介しています。NCルータでできることやNCルータの種類など、導入前に知っておきたいことが網羅されていますので、ぜひ参考としてご覧ください。
関連ページ
NCルータの基礎知識
何かあった際にすぐにサポートに来てくれる「国産メーカー」の中から、
自社の希望に合ったNCルータを見つけられるよう「NCルータ製品数」の多い3メーカーをピックアップ。
それぞれのNCルータの特徴を紹介していきます。
Google検索にて「NCルータ メーカー」で調べた際(2021年10月27日時点)に上位に表示される5社の中から
・国産メーカー
・NCルータの製品数が多い3社
をおすすめのメーカーとして紹介します。
※その中で唯一、NCルータのみを製造している企業。