真空成形におけるNCルータの役割とは

NCルータは現在さまざまな用途で使用されています。そのひとつがプラスチックを加工する工場です。真空成形と呼ばれるプラスチック加工を施したあとに発生する工程では、NCルータの精密な動作が欠かせません。

ここではNCルータが実際に使われている。真空成形におけるNCルータの役割について紹介します。

真空成形とは

真空成形とは、プラスチック成形方法のひとつです。まず熱によってやわらかくしたプラスチックを用意し、その後金型に設置します。金型にある小穴から空気を排気、プラスチックを金型に密着させます。
その後プラスチックを冷却し、不要な部分をカットすれば完成です。

真空成形されるプラスチックは幅広く、ABS、AES、PMMA、PC、PPなどが挙げられます。加工されたものの使用用途は非常に豊富で、プラスチックのおもちゃ、自動車部品、スーパーやコンビニで見かけるプラスチックのトレイなどに使われることも。多品種の加工が可能、加工物の多様さ、その他試作コストが安い、作れるアイテムのバリエーションが豊富などさまざまなメリットが真空成形にはあります。

基本的には多品種少量生産に向いていますが、準備期間が短くて済むためスポット生産的な大量生産も可能です。

真空成形におけるNCルータの役割

真空成形で加工したプラスチックは、用途に応じてトリミングが必要です。 トリミングとは、不要な部分をカットし、使用用途に合わせて理想的な形に整えることで、この加工の際にNCルータが用いられます。

NCルータであれば、機械による均一で整ったカットが可能であり、また、機械で制御も可能です。これにより、手作業にはない精度と加工スピートを実現します。
また、NCルータはトリミングだけでなく、穴開けや切欠きの加工にも対応しており、幅広い用途での活躍が期待できます。

NCルータによるトリミング加工の事例

三栄プラテックの樹脂カバー

画像引用元：三栄プラテック公式
（https://www.saneipla.co.jp/column/2/）

真空成形からトリミングまで一貫して自社で加工している三栄プラテックによる、ABSを真空成形によって加工した樹脂カバーです。両端に四角くカットされた部分があり、また穴も開けられています。

自動車部品

画像引用元：エミダス
（https://www.nc-net.or.jp/company/79426/product/detail/73248/）

ABS樹脂を加工した、バス部品です。真空成形のあとにNCルータによってトリミング加工が行われています。

真空成形でNCルータを活用しよう！

NCルータは、NCルータによる切断や穴あけといった加工だけでなく、真空成形をしたあとの加工物のトリミングにも使われています。余計な部分をカットして目的に応じた形に整えたり、使用用途に合わせて穴を開けたり。こうした加工に対応し、はやく大量に生産するには、NCルータの導入は効果的といえるでしょう。

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