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熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂とは

加熱することで硬化するプラスチックを「熱硬化性樹脂」と呼びます。

温度変化による影響を受けにくく、機械的強度、耐熱性に優れているのが特徴。

一度固まると、再び過熱しても溶けたりはしないため、再利用の難しい素材でもあります。

熱硬化性樹脂の特徴

プラスチックは、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分類できます。熱硬化性樹脂とは、熱を加えることで固化する性質を持つ樹脂のこと。一定温度までは液体状態ですが、一定温度を超えると固まる特徴があります。一度固化したものは、再加熱しても冷却してももとの液状には戻りません。

クッキーを想像すると分かりやすいです。クッキーはもともと液状ですが、オーブンで焼くと固化します。その後はレンジで温めようが冷蔵庫で冷やそうが液体へ戻ることはありません。加熱によって固化し、その後は温度変化によって形状変化をしにくいのが熱硬化性樹脂の特徴です。

熱硬化性樹脂のメリット

耐熱性や機械的強度が高い

熱が加わると変形してしまう熱可塑性樹脂とは異なり、耐熱性や機械的強度が高いです。そのため熱可塑性樹脂では作れないものが熱硬化性樹脂では作れます。

耐クリープ性に優れている

プラスチックにおける「クリープ」とは、荷重をかけつづけることによって変形が起こる現象のこと。耐クリープ性が高いほどクリープは発生しにくくなります。熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を比べると、熱硬化性樹脂の方が耐クリープ性において優れています。

熱硬化性樹脂のデメリット

粉砕や再利用ができない

熱硬化性樹脂は、溶融しない性質上、粉砕したり再利用したりはできません。また熱硬化性樹脂は硬くて靭性に欠けるので、一定以上の圧力に対してももろいです。そのため熱硬化性樹脂の成形では、いかに不良を出さずに成形するかが重要となります。

大量生産が難しい

固化するまでに時間がかかるため、成形するための工数がかかりその分コストが割高になりやすいというデメリットがあります。大量生産は難しいでしょう。

熱硬化性樹脂の種類

熱硬化性樹脂を代表する3種類の素材を紹介します。

メラニン樹脂

表面硬度があり、傷がつきにくく光沢があることから住宅建材などで広く活用される素材。

ポリエステル樹脂

成形作業性、強度、絶縁性に優れる素材で、建設資材、車両、電気部品などさまざまな分野に利用されています。

エポキシ樹脂

電気絶縁性、耐久性、耐水性、耐溶剤性などさまざまな優れた点を持つエポキシ樹脂は、多種多様な用途に使用されます。

主に使用されるのは電気製品ではありますが、塗料やコーティング剤などにも使用されます。

熱硬化性樹脂の切削加工機の種類

熱硬化性樹脂は、硬化すると再度溶かすことが難しく、加工ミスを起こしたくない素材でもあります。

切削加工をする際は、精度の高い切削加工機を使用すべき素材ですので、「マシニングセンタ」を導入するのが間違いない選択であると言えるでしょう。

これから切削加工機を新規導入を考えるのであれば、導入費用を考慮するのであればNCルータ、精度を重視するならマシニングセンタがよいでしょう。

しかし、コスト面も鑑みて、自社に適切な機器が何なのか?を考えることも重要ですね。

このサイトでは、「マシニングセンタ」と「NCルータ」という似た用途に使用される切削加工機を比較してみましたので、参考にしてみてください。

自社に合うのはどっち?
「NCルータ」「マシニングセンタ」
スペック表を見てみる

熱硬化性樹脂加工の注意点

おもな熱硬化性樹脂の特徴をしっかりと把握し、さまざまなプラスチックの加工における注意点をふまえた上で切削加工をおこなうことが大切です。ここでは、8種類の樹脂がもつ性質のうち、特にチェックしておきたいものをまとめました。

切削加工に使用される素材の種類をもっと詳しく

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切削加工に使用される素材の種類
エンプラ
木材
軽金属
チタン
アルミ
重金属
スーパーエンプラ
プラスチック
「NCルータ」と「マシニングセンタ」の違い
対応できる
素材
木材
樹脂
軽金属
精密度
価格
安価
対応できる
素材の大きさ
大きいものも対応可能
特徴
  • マシニングセンタと比べると機器の価格が安価な傾向
  • テーブルサイズが大きく、大型素材も対応可能
  • 乾式での切削加工
導入すべき
企業
・樹脂・軽金属(アルミなど)切削に伴う機器導入
・導入価格を抑えたい
対応できる
素材
樹脂
軽金属
重金属
精密度
価格
高価
対応できる
素材の大きさ
比較的小さい
特徴
  • 金属切削に耐えうる高精度な切削
  • 切削油を活用した湿式切削
  • テーブルサイズは小さい機種が多い
導入すべき
企業
・重金属切削に伴う機器導入
・超高精度な切削加工が必要

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