NCルータの5面加工機とは

NCルータの5面加工機は、5つの面を同時に作業でき、効率よく加工できます。また、大型の加工物にも対応し、加工業務の可能性を広げてくれます。この記事では、NCルータの5面加工機について、メリット・デメリットを紹介します。

5軸加工機との違い

5面加工機に似ているものとして、5軸加工機が挙げられます。まず5軸加工機と5面加工機との違いについて見ていきましょう。

5軸加工機とは、5軸加工に対応する機械のことです。5軸加工機は、従来のマシニングセンタが持つX・Y・Z軸に回転と傾斜の2軸を追加した切削加工を指します。

5軸加工機のメリットとしては、より細かな加工が可能な点が挙げられます。回転や傾斜などを含む複雑な加工にも対応します。
また、加工精度の高さもポイントで、加工面を変えることなく1回の段取りで多面加工が可能です。加工面が変わるたびに段取りをする必要がなく、被削材の品質精度安定するのに加え、作業時間も削減します。

5軸加工機はメリットだけでなくデメリットもあります。3軸加工機と比べた場合導入費用が高い点が挙げられます。また、NCオプションや加工プログラムなどにより、導入費用はさらに割高になります。
一方、5面加工機は、テーブルに面している場所以外の5面を加工する機械です。テーブルに面していなければ前後左右、上からでも加工が可能で、加工物が大きくても高精度かつ少ない工程で作業できるのがポイントです。

5軸加工機と5面加工機は、名前こそ似ていますが、ものはまったく違うと認識しておきましょう。
次の項で、5面加工機のメリット・デメリットについて解説します。

5面加工機のメリット

優れた加工精度

5面加工機は、加工精度の高さが特徴です。しかも、比較的大きなものでも軽い負担で加工できます。
加工物が大きい場合、加工機械によっては置く角度や位置を工夫しなければなりません。しかし、加工物が大きく重量がある場合は、作業がかなり大掛かりになり現実的ではありません。5面加工機なら、大きな加工物でも高い精度で加工できます。

少ない段取りで加工可能

5面加工機の主なメリットとして挙げられるのが、段取りの少なさです。5つの面を同時に加工できるので、加工物の位置や設置し直しを何度もする必要がありません。
ただ、テーブルに面している部分は加工できないため、テーブル面の部分を加工する際は手作業で加工物を動かす必要があります。

作業の省人化や人件費の削減

5つの面を同時に加工できる5面加工機。テーブルに面している部分以外を同時に加工できるため、作業の省人化に期待できます。加工物によっては、機械作業だけで作業が完結するでしょう。

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5面加工機のデメリット

導入コスト

5面加工機のデメリットとして、導入コストが挙げられます。大型の加工物にも対応する5面加工機は、機械自体も大型です。また、大型機械のため設置するスペースも必要になります。
導入する際は、加工機自体の費用や、大型加工物を加工する頻度、削減できる人件費などを加味して検討するといいでしょう。

NCルータの基礎知識をチェック

5面加工機は5面を同時に加工可能で、大型の加工物にも高精度な加工が可能です。テーブルに面している部分の加工については、加工物を設置し直す必要がありますが、それ以外の部分については機械で自動作業が可能です。ただ、大型機械のため、導入コストが懸念点として挙げられます。

NCルータに関する基礎知識を以下にまとめています。検討の際はぜひ読んでみてください。

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